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この患者さんは、左下の奥歯を抜いてから5年経過している場所にインプラント治療を希望されてご来院された方です。
当診療所では、シーラシステムによります、フェイスボウトランスファー、GOAを採得して、シミュレーションワックスアップを作製しております。
シミュレーションワックスアップ試適時の口腔内写真を示します。
形態等に問題が無いことを確認した上でコンサルテーションを行った結果、コンピュターガイドによる安心、安全、低侵襲な即時荷重インプラントの術式による、インプラント治療を希望されました。
和田精密歯研 ビオナによるコンピュータシミュレーションを行うために、ワックスアップを元に作製したボーンナビステントを口腔内にボーンナビステントを装着した上でCTスキャンを撮影しました。
CTスキャン画像を示します。
おおよその上部構造の中心にアクセスホールが見えているのは、先程のボーンナビステントに付与されているこのホールが反映されております。
本症例は、中間欠損でありますので、歯牙支持型のコンピューターガイドです。
サージカルガイドの試着
ガイデットサージェリーにおける対合歯とのクリアランスの確認は必要となります。
これらの準備を経て、フラップレス、即時荷重 1次埋入手術を行います。
クリアランスが足りない患者様に対して、口腔外でガイドにティッシュパンチを組み込み、一塊にして口腔内にガイドを装着します。
ティッシュパンチによる切開だけでは、粘膜骨膜弁は除去できませんので、12番メスにて切開を入れます。
最初のパイロットドリルを入れまして、トライアルピン試適・対合との関係を確認します。
当診療所では、埋入方向の安全、安心の為に術中CTスキャン撮影にて方向の確認を行います。
ファイナルドリル、トライアルガイド試着
X線写真にて埋入深度確認、埋入トルクのコントロールを行います。
本症例の最終的なトルクは40Nでした。
埋入と深度確認をX線写真で確認しました。
共鳴振動装置ISQ値測定70以上を示しましたので、仮歯を装着しました。
糸による縫合は行なっておりません。
埋入後のX線診査です。
問題所見は確認できません。
CTスキャン診査でも問題が無い事を確認しました。
術後1週間の口腔内所見です。
疼痛、発赤、腫脹などの不快症状は認められません。
術後1ヶ月共鳴振動装置ISQ値が70以上でしたので、本格的な荷重を開始しました。
術後2ヶ月患者様の満足が得られましたので、型取りを行い最終的な冠の作製に入りました。
術後2ヶ月、上部構造装着時の口腔内写真を示します。
当診療所では、審美性が問われない部位での上部構造は、自浄性に優れておりますジルコニア製 スクリューリテイン、サニタリー型としております。
咬合誘導の確認しております。
歯ぎしり、食いしばりの強い患者様ですので夜間就寝時には、ナイトガードを装着しております。
上部構造装着時のX線所見です。
CTスキャンを示します。
問題所見は認めれません。
当診療所では、最近は60〜80代のインプラント相談が増えてきている背景があリます。
高齢者に限らずですが、フラップレス、グラフトレス、症例によりショートインプラントの応用が今後は求められると考えられます。
そして、これら「安全」・「安心」・「低侵襲」を満たせるインプラント埋入技術はコンピューターガイド以外には無いと考えられ、
コンピューターガイドと即時荷重インプラント治療を組み合わせることが可能である事が、谷口歯科診療所の強みと言えます。